スマホが及ぼす7つの弊害と、その対策

01. 肩と首のまわりがガチガチに、呼吸も浅くなる

スマホの小さな画面を長時間みつめていると、顔は下を向き肩は巻かれ背中は丸まるといった前傾姿勢になります。もちろん姿勢が良いわけありませんから、これを習慣にしていると首こりや肩こり、偏頭痛などの原因になります

また、肩が巻かれ胸をすぼめるような姿勢は、胸郭を狭めるので呼吸が浅くなりがち。集中力の低下やイライラの原因になります

スマホによるからだの凝りは気づかないうちに慢性化してしまいがち。スマホを長時間使用しないためには、あまりスマホを調べ物のツールにしないこと。スマホを手にするときはLINEやアプリ通知のチェック、音楽を聴くときや写真を撮るときにするなど「限定ルール」をつくるようにしましょう

02. ストレートネックに、慢性的に凝る

首の骨は正常なら曲線を描いています。しかし、スマホを長時間使いすぎると頭が下がり首が曲がる状態が続き、首の骨が直線になってしまいます

これを、ストレートネックといいます。
直線になった首の骨はうまく頭を支えることができず、首や肩に負荷がかかります

肩こりや首こりに悩まされている人は、もしかしたらスマホの使いすぎによるストレートネックが原因かもしれません。

ストレートネックを予防するには、普段からスマホを見つめる姿勢を正す必要があります。まず、うつむくような姿勢でスマホを使わず、顔の正面くらいの高さに持ち上げて使います。できるだけ肩をすぼめず、頬杖をつくのもやめましょう

03. 電話の声が震える、苦手になる

LINEで友達は誘えるけれど、電話だと誘えない。LINEのトークは途切れないけれど、電話だとなぜか盛り上がらない。

例えば、バイトの応募をするとき、スムーズに会話ができるよう事前に話す内容をまとめておきますが、想像どおりに話が進んだときは問題ないけれど、想像と違う内容が返ってきたときには混乱してしまいますよね。

LINEやTwitterなどのSNSは、相手の返しが自分の想像と違っても考える自由な時間があります。しかし、電話となると顔が見えないほか相手がどんな人なのかわかりません。

スマホをフリックする会話に慣れているから、受話器越しに話そうと思うと言葉が浮かばない。いざ、電話をしようと思うと緊張して構えてしまう。受話器を取ったときの緊張や過去の失敗が原因で、余計にうまく喋れない

このように、スマホ越しのコミュニケーションに慣れてしまうと、どんどん電話が苦手になってしまいます。

最近の新入社員にみられる電話恐怖症も、ここのLINEでの会話に慣れてしまっているからではないでしょうか。

04. 頭の中がごちゃごちゃ、考え事が多くなる

Googleで調べればわからないことは解決できる、グノシーやLINE NEWSがあれば最新ニュースから暇つぶしまでカバーできる。このように、スマホがあればより手軽に簡単に、そしてより多くの情報が手に入ります。

しかし、スマホを使いこなす人ほど、本来なら利用すべきはずの情報に振り回されているのではないでしょうか。

YouTubeやまとめサイトなどは、優れたアルゴリズムが自分に最適な記事を表示してくれます。すると、求めていた情報は手に入ったのに、さらに無駄な情報を手に入れてしまうことになります。

目にする情報が増えれば、考えることも同時に増えます。寝る前に考えごとをしてしまう、考えすぎて頭が疲れる、そんな人は、日常生活にマインドフルネスや禅を取り入れてみましょう。

といっても、そんなに難しいものではありません。まずは、座禅を組んでゆっくり腹式呼吸をするなにか考えが浮かんでも呼吸に意識を戻す。これを何回か繰り返すだけです。

05. 寝つきが悪く、睡眠の質が低下する

スマホの使いすぎが睡眠に良くない理由は大きく2つ。まず、ご存知の人も多いと思いますが、スマホのディスプレイから放出されるブルーライト。これは良質な睡眠を奪うだけでなく睡眠障害の原因になるとずいぶん前から言われています。

ベッドに入ってからもふとんで横になり、薄暗い部屋でスマホを触っていませんか。
寝る3〜4時間前にスマホのブルーライトを浴びると、寝つきが悪くなったり、ぐっすり眠れなかったり、朝起きてもからだがだるく重かったりと、良質な睡眠をとることができなくなります

わかっているのにスマホを触ってしまうのは依存です。そのような場合は、スマホの充電器をベッドから遠くに置き、夜9時になったらスマホを充電するなどし、物理的にスマホから距離を置きます。

もうひとつの理由は、頭の働きです。寝る前にスマホを触る理由は、きっと友達とのLINE、インスタや調べ物などのネットサーフィンをしたいからでしょう。しかし、このような行為は頭を覚醒させてしまいます。

本来、寝る数時間前は考えることをやめ頭を休ませてリラックスしなければなりません。なので、できるだけ夜遅くには明日の仕事や気になる出来事を考えないようにするのがベスト。

しかし、スマホを触れば頭が働きます
すると、からだは休みたいのに頭は働いたままという状態が続いてしまい、なかなか寝つけないよく夢をみる夜中にうなされるなど、睡眠の質に影響してきます。

06. 漢字が読めても、書けなくなる

「あいさつ」という漢字書けますか。「挨拶(あいさつ)」、読めるけれど書けないといった人は結構多いのではないでしょうか。

これまでに覚えたはずの漢字も、ペンを持ち書く機会が減ったことで忘れがちになります。メモを取るときやスケジュール管理も、さっと出せて使えるスマホは便利ですから、どうしても字を書く機会が奪われてしまいます。

また、わからない漢字は変換するだけ意味は調べるだけといった環境も影響しているといえます。

といっても、日常生活で字を書かないことはないですから、漢字が思い出せないといったことに関しては、ちょっと意識するだけで改善できるのではないでしょうか。

07. 考える力が減り、物忘れが増える

私たちが小学生の頃は、わざわざ国語辞典を引き新しい単語や漢字を覚えたものです。しかし、スマホがあれば、わからないことは数タップで入手できます。このように、苦労しないで簡単に入手した情報は、同じように簡単に忘れてしまいます

スマホに頼りすぎると自分の頭に頼れなくなってしまう気がします。

例えば、目的地までの道順や時間も地図を広げて計算する必要はなくなりました。また、約束の時間にカフェへ行くのも、逆算して出発時刻を頭に記憶する必要はなくなり、すべてスマホが通知してくれるようになりました。

これまで自分の頭で考える必要があったことも、スマホが考えて教えてくれる。最近なかなか集中できない考える力が落ちてきた仕事でケアレスミスをしてしまう、といったことに悩まされている人は、スマホではなく自分の頭を使う習慣に戻しましょう。だって、数年前はそうしていたのですから。