カラダの不調をラクにする、まくらの正しい選びかた

しっかり寝たはずなのに朝起きるとからだがだるくて重い。なんだかやる気が出なくて無気力、倦怠感もある。

それに加え、日々悩まされる肩こり、首こり、腰痛などの症状。また、睡眠時無呼吸症候群とはではいかないものの、口呼吸でいびきをかき、朝起きると喉がカラカラになる。

もしかしたら、その原因はまくらにあるかもしれません。

普段なにげなく使っているまくら。わざわざ高さを測り、素材の弾力具合をチェックして買うことなどあまりないでしょう。

じつは、多くの人たちがまくらを適切に使えておらず、自分のからだに合っていないまま使い続けているそうです。

朝すっきり目覚められないならば、まずはまくらを疑ってみてください。適切にまくらを選び使い続けることで、さまざまなからだの不調が改善されます。

いまの枕が適切か確認する

朝起きるとまくらの位置がズレている、寝ているときにまくらの位置を直す、まくらの中身を手で寄せ集めてかたちをつくる、頭を包み込むふかふかのまくらを使っている、まくらを2個重ねて使っている、夜中に目がさめる、トイレに行きたくなる、いびきをかいている。

これは、まくらがからだに合っていないときに起こる症状の一部。もし、1つでも当てはまれば、いま使っているまくらは自分のからだに合っていない可能性があります。

最大のポイントは首カーブの高さに合わせること

まず、わたしの経験談を。これまでわたしはまくらに無頓着。いつも肩こりや腰痛に悩まされていて、朝起きると30分間は頭がぼーっとしてなにもやる気が起きず、全身がだるい、寝た気がしません。

慢性的な症状ですから改善策を試みて軽いジョギングやヨガなどを取り入れましたが、どうもしっくりきません。

あるとき、たまたまショッピングモールでオーダーメイドまくらを目にします。そこには、まくらの素材や高さが自分に合っていないと起こる症状がかかれていて… まさに、いまの自分に当てはまる!

人生の3分の1は睡眠、これまで毎日6〜7時間も不恰好な状態で過ごしていたわけですよね、日中なら耐えられません。なぜ、もっと早く気づかなかったのかと不思議に思うほどです。

そこで、その店員さんに話を聞くと、やはりまくらの高さが合っていないのでは?と。すかさずわたしは、自然に立った状態で壁から首のカーブまでの高さを測定します。

このように、1番自然である立った状態での姿勢を、寝た状態でも無理なく再現できるかがポイント。仰向けも横向きも同じです。

わたしの場合は3cm。この高さを基準にまくらを選べばいいわけです。

首の負担が少なく、寝返りがうちやすい素材を選ぶ

低反発、フェザー、そば、ホテル仕様など、まくらの種類は選びきれないほど多くあります。

そんななか、たいていの場合は低反発やふかふかのまくらなど弾力性や寝心地を基準に考え、その次に幅と奥行きのサイズ、高さを確認して選ぶことが多いと思います。

そのため、これまでのまくら選びは見直しが必要ですし、多くの人は自分のからだに合わないまくらを使い続けています。

では、まくらの素材はなにを選べば良いのでしょうか。結論から言えば、高さが自分のからだに合っていればタイプは好みでいいと思います。

しかし、アメリカ人の寝室やホテルで使われているようなふかふかすぎるフェザーのまくらは高さが不安定なのでNG。また、固すぎるタイプも避けたほうがよいでしょう。

目安としては、表面がフラットのもの、頭の重さで沈み込むことがないもの、寝ているときに中の素材が動くことなく安定しているものです。

枕はネットで買ってはいけない

これはすごく疑問に思う点ですが、ほとんどのまくらの製品パッケージには幅と奥行きのサイズは記載されていながらも、なぜか1番重要な高さが記載されていません。

ホームセンターやモールの寝具コーナーでは実物を手にとって確認することや、ときには実際に寝て試すこともできます。

しかし、オンラインストアで購入する場合は全くわかりません。

もし、商品説明にまくらの高さが記載されていても、実際にベストな高さは頭の重さでまくらが沈んだ状態ですから、あまり参考にはなりません。

自分のからだに合ったまくらを選ぶには、必ず店頭でサンプルを試すか、まくらを手で最大まで抑えて高さを測る必要があります。

高価な枕がいいとは限らない

このように、まくら選びで大切なのは高さ。寝たときの姿勢が違和感なく保たれており、寝返りが自然に打てればいいわけです。

よく、8,000円〜数万円といった高級まくらがあります。高価なまくらだから寝心地は間違いないし、腰痛や肩こりも改善されると思いがちです。

しかし、そのまくらの高さが自分のからだに合っておらず、かつ寝返りをサポートしにくいふかふかの素材であれば、それは無駄な出費になるだけです。

人それぞれ最適なまくらの高さは異なります。高価なまくらだからといって、自分のからだに合う高さに仕上がっているとは限りません。

寝具に合わせて、バスタオルで微調節する

とはいうものの、新しいまくらは実際に一晩過ごしてみて初めて適切かどうかわかります。

たとえ店頭で試したときにベストな高さと思っても、寝室のマットレスの弾力性や沈み具合によって、若干の誤差がでることがあるからです。

そんなときは、まくらにバスタオルを重ねて高さを微調整します。仰向けの状態で呼吸がしやすく、横向きでからだが直線になっていればOK。

まずは、自分の高さよりも少し低めのまくらを購入し、普段使っているベッドの上でバスタオルを重ねて微調整する、これをおこなえば完ぺきです。