選択肢が多いと人間はパスする
ペアーズを始めてしばらく経つが、なかなかマッチングしない。やっとマッチングしたのにメッセージのやりとりが続かない。
その原因はなんでしょうか。ペアーズが壊れているのでしょうか。
じつは、その原因は人間の深層心理にあります。
それは心理学における「留保水準」というもの。たとえば、選択肢が10あれば、その中から選ぼうと努力します。
しかし、選択肢が100、200、300とあってもそれは同じ。
ペアーズに限らずほとんどのマッチングアプリは女性にいいねが集中。選択肢が多いほど「この人タイプだけど年収がなぁ」「あっこっちの人のほうがいいかも」といったように簡単にパスできてしまうわけです。
これは、なかなかマッチングしない理由だけでなく、メッセージのやり取りが続かない原因でもあります。
パスがパスを呼ぶ人間の心理
女性の基本プランは無料。ということは理想の男性が現れるまでお金を使わず永遠に使い続けることができます。
メッセージで男性が女性をデートに誘うのは当たり前。トークが盛り上がったところで食事に誘ったりLINEを教えたりと手法はさまざまですが、「アポを取る」までの流れを女性は多く経験します。
メッセージを数回やり取りすると返信がこなくなる、また、デートの日にちを決めている最中に返事が途切れる。
こういったケースはきっと多くの男性が経験しているはずです。
もちろんこれも先ほどの留保水準が影響しています。
やり取りの途中で「ちょっと違うな」と思ったら簡単に無視できる理由、それは、女性には何百という選択肢と事実上無限の期間があるからです。
たとえば、
1.これから10個のカレーライスが順番に出てきます。
2.食べたいカレーライスが出てきたらストップと言って選びます。
3.選んだら後にも先にも進めません。
「あっ、3番目のカレー好みだな。でも次にもっと好きなカレーが登場するかもしれない…」
しかし、次に登場したカレーは苦手なタイプでした。そして、その損した気分を取り戻そうとパスを繰り返します。
この実験結果がいえることは、選択肢が多いほど人間は判断を先延ばしにするということです。
ペアーズでメッセージが続かない原因もこの留保水準が影響しているといえるわけです。