その湿疹の原因はもしかしたらムダ毛かも
ムダ毛というとどの箇所を思い浮かべるでしょうか。男性はヒゲ、胸毛、すね毛、女性はワキ毛、腕、足、Vラインといったところでしょうか。
思い返してみると、体毛のある箇所ってアトピーがひどくなったりよくかゆくなりませんか。それは、汗汚れ、毛に絡まった落ち切らない汚れ、服や下着による蒸れなどが皮膚に悪影響をおよぼすからです。
また、治りにくいと感じるのは、毛によってステロイドがうまく患部にとどかなかったり、毛剃りによる皮膚への刺激が原因にあるからです。
脱毛はアトピー治療としておすすめ
わたしは、顔や体のアトピーに悩む人に永久脱毛をおすすめします。
ムダ毛がアトピーに悪影響を及ぼしやすいのは女性より男性のほうかもしれません。たとえば顔の湿疹が慢性化している人は、ヒゲによる皮膚への刺激、ヒゲに付着するホコリ汚れなどによる刺激、髭剃りによる刺激が原因の一つにあるように思います。
そして、もともと皮膚が弱いアトピー患者にとってこれらは悪影響としかいいようがありません。
また、見落としがちなデリケートゾーン。とくに夏場は陰部や肛門あたりが汗や下着によって蒸れます。そして、肛門に関しては毛に汚れが付着し不衛生な環境をつくり、かゆみを引き起こしてしまいます。
このようなケースに心当たりがあるのなら、VIO脱毛を施して毛をなくすことが効果的。毛が生えたデリケートゾーンを維持し続けるよりもきれいすっきり脱毛するほうが、アトピーにとって多くのメリットがあるほか、衛生面でも優れています。
医療脱毛は万が一のときに安心
わたしは実際にワキ毛、腕下、股上、股下、VIOなどを脱毛しています。
そのときに気をつけたことは、脱毛サロンではなく皮膚科医での医療脱毛を選ぶこと。なぜ美容皮膚科を選ぶかというと、アトピー性皮膚炎をわずらっている以上、万が一のトラブルには医療知識でしっかり対応してほしいから。また、レーザーによる永久脱毛は皮膚科医の監督下で営業する病院である必要があるからです。
わたしはミュゼプラチナムのような脱毛サロンでの施術はアトピー患者にとってリスクが高いように思います。もちろん、脱毛クリームやブラジリアンワックスを使って自宅でセルフ脱毛なんてもってのほかです。
大切なのは焦らずしっかり取り組むこと
永久脱毛は1回で完結するわけではありません。通常でもツルツルにしたいなら8回〜10回ほど、照射レベルによっては20〜30回ほどかかる場合があります。アトピー性皮膚炎の肌はデリケートなので、通常より照射レベルを低く設定することがあります。なので、少し回数を多めにみておく必要があります。
脱毛による肌トラブルを防ぐには、施術後のケアがとても大切です。脱毛後は皮膚に菌が侵入しニキビのような毛嚢炎になりがち。おそらく多くのクリニックで施術後にクリームを塗ると思いますので、これをおろそかにしないこと。
また、施術後は保冷剤をあてて冷やし皮膚にこもった熱を冷ますことが大切です。これを看護師さんの指示のもと適切におこなえば、大きな肌トラブルの心配はありません。
脱毛すると今までの苦労がウソのよう
永久脱毛の回数を重ねると、ほとんど毛が生えてこなくなります。すると、ステロイドや保湿剤が塗りやすくなるほか、汗によるムレや毛に汚れが付着することもなくなります。
これでアトピーが完治するわけではありません。しかし、アトピーを治すためにとても効果的だということは間違いありません。