セタフィルは低刺激で無香性、しかも高保湿。乾燥しがちなアトピーの肌に最適と、世界中で愛されているアイテムです。
そんななか、セタフィルを使ってアトピーを改善したい!けれど、使ってみてアトピーが悪化したらどうしよう… と一歩踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。
まずは、セタフィルの特徴と商品ラインナップを把握し、アトピーにとってベストな使い方を学びましょう。そうすれば、セタフィルを使うなかでアトピーは悪化するのか、そうでないのか、きっとわかります。
おもにセタフィルには2シリーズある
アメリカでは豊富な種類のセタフィルが販売されていますが、日本で手に入るのはそのなかの一部のみです。
まず、コストコ、アマゾン、楽天、ザ・プロアクティブカンパニーで買えるセタフィルは、保湿剤の モイスチャライジング ローション と モイスチャライジング クリーム、保湿洗顔料の ジェントルスキンクレンザー の3種類。
そして、ザ・プロアクティブカンパニーが正規販売店のセタフィルは、フィラグリン配合の PRO ボディウォッシュ と PRO ボディローション の2種類です。
ちなみにレストラダームシリーズはプロシリーズへとブランド名が変更されました。
一般的な保湿クリームで肌トラブルがなければ、セタフィルでアトピーが悪化する可能性はきわめて低いと思います。もちろん人によって合う合わないの個人差はありますが、とくべつセタフィルが悪影響を及ぼすというわけではありません。
しかし、万が一成分にアレルギーがあったり、クレンザーのすすぎが不十分だった場合には刺激を感じてしまうこともあるかもしれません。
フィラグリン配合のセタフィルPROで悪化する可能性は低い
まず、手軽に買うことができないセタフィルプロ(レストラダーム)。唯一セタフィルのなかで天然保湿成分フィラグリン分解産物が配合されています。
わたしは実際にお風呂でセタフィルプロのボディウォッシュを使っています。アトピーでカサカサした肌はもちろん、赤みのあるガサガサした箇所も洗い上がりはしっとり落ち着き、時間とともに肌の炎症やかゆみが治まっていく感じがします。
おそらく、アトピー肌にありがちな弱くなった角質層を整えながら水分を補給してくれるフィラグリンのおかげでしょう。
このプロシリーズは、赤ちゃん、ご老人、アトピーなどの敏感肌に使える低刺激の洗浄料です。そのうえ、皮膚科医が推奨するほどアトピーに特化しているので、セタフィルPROシリーズでアトピーが悪化する可能性はとても低いと思います。
余談ですが、コストコやスギ薬局がこの セタフィルPRO の販売店になればいいなーといつも思っています。
配合成分にアレルギーがあると可能性はゼロではない
しかし、セタフィルPROがアトピーを悪化させるのではなく、そこに含まれる成分にもともとアレルギーがあり、赤みや発疹を引き起こすケースは否定できません。
セタフィルPROはモイスチャライジングローションなどと比較すると少し高いので、もし心配であれば事前に成分を確認することをおすすめします。
セタフィルPRO(レストラダーム) ボディローション
水、グリセリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ヒマワリ種子油、ペンチレングリコール、シア脂、シクロペンタシロキサン、セテアリルアルコール、ソルビトール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸グリセリル、酢酸トコフェロール、セタノール、ナイアシンアミド、アルギニン、エチレンジコカミドPEG-15ジ硫酸2Na、クエン酸ステアリン酸グリセリル、ポリアクリル酸Na、カプリリルグリコール、セテアレス-20、PCA-Na、クエン酸、パンテノール、アラントイン、ジメチコノール、EDTA-2Na、ヒアルロン酸Na、ヒドロキシパルミトイルスフィンガニン出典 : The Proactiv Company
セタフィルPRO(レストラダーム) ボディウォッシュ
水、シア脂、トリデセス硫酸Na、ヒマワリ種子油、グリセリン、ラウロアンホ酢酸Na、塩化Na、コカミドMEA、クエン酸、ナイアシンアミド、カプリリルグリコール、1,2-ヘキサンジオール、酢酸トコフェロール、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、PCA-Na、ソルビン酸K、アラントイン、アルギニン、EDTA-2Na出典 : The Proactiv Company
また、コストコで手軽に買える保湿剤のモイスチャライジングクリームにはナッツ類が含まれています。ナッツ類のアレルギーがある人は念のため使用を避けたほうがいいかもしれません。
セタフィル モイスチャライジングクリーム
水、グリセリン、ワセリン、ジカプリリルエーテル、ステアリン酸グリセリル、ジメチコン、アーモンド油、セタノール、ステアリン酸PEG-30、ジメチコノール、酢酸トコフェロール、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、(アクリル酸グリセリル/アクリル酸)コポリマー 、PG、EDTA-2Na、水酸化Na、メチルパラベン、プロピルパラベン出典 : The Proactiv Company
もし、セタフィルが自分の肌にあうか心配な人は、トライアルセット でお試しするのもアリですよ。
そもそも炎症のある患部に保湿剤は塗るべきではない
わたしはセタフィル愛用者ですが、これまでセタフィルを使い続けてアトピーが悪化したケースはありません。しかし、かゆみが増したケースはあります。
まず、保湿剤はアトピーの炎症がおきている箇所に塗ってはいけません。たいていはガサガサしているのでクリームで保湿しようと思いがちですが、保湿剤は炎症を抑えるものではなく、肌を保湿により保護して刺激によるかゆみを予防するもの。
わたしは数回ほどこのような塗り方をしていました。それは、わざわざステロイドを塗る時間がないほどの忙しい朝に「とりあえずセタフィルで保護してもらおう」と思い、モイスチャライジングローションを顔から首、体にかけて全身に塗りました。
最初はなにも思いませんでした。いつものように肌がしっとりしているわけですから。しかし、2〜3回目から「なんだか最近セタフィルを塗ったあとに、気づいたら肌がかゆくて掻いている… 」と気づきました。
そこで薬剤師さんに相談。すると、セタフィルに限らず保湿剤はかゆみを抑えるものではないから患部に塗るのは逆効果ということ。
このように、セタフィルを使ってアトピーが悪化するということではなく、保湿剤の使い方を間違えると悪化する可能性があるということです。
ステロイドで湿疹を抑えてから保湿剤で予防ケアする
セタフィルでアトピーを悪化させないために、まずはステロイドやプロトピックで患部の炎症を抑えることが大切です。
しかし、外部からの刺激を受けやすい顔には、つねに保湿を心がけたいもの。これは皮膚科のドクターに教えていただいたのですが、まず顔の赤い箇所にプロトピックをうすく塗り、そこに保湿剤を塗る。
ようするに、顔の赤みが引きにくいときにはプロトピックとセタフィルをミックスして塗るといいということ。
わたしはストレスが溜まると、よくアトピーが顔に出ます。そんなときにこの塗り方をしています。プロトピックはステロイドと違い塗り続けることに意味がありますから、けっこうこの塗り方はおすすめです。
セタフィルはアメリカの薬剤師が開発したものです。
セタフィルの成分にアレルギーがない、アトピーの患部を保湿するように塗らない、この2つを気をつければセタフィルでアトピーが悪化するケースはほとんどないといえます。