全身をハイブランドでかためた男性ってぱっと見はお金持ちそうに見えますが、やっぱりダサい。しかし、本人は最高にキメているつもりなので、その痛さがつらいところです。
しかも、それが彼氏となると見た目だけの問題では終わりません。それは、その価値観やお金遣い、内面にある心の闇が彼女であるあなたを巻き込んでしまうからです。
ブランド物が好きなことが決して悪いわけではありません。他人に迷惑かけていなければなんの問題もありません。
しかし、付き合ううえでは避けてとおれない価値観の問題、過度にブランド物が好きな心理、そしてその根底にある問題… もしあなたが今後も彼氏と仲良くやっていきたい、決して別れたいわけではないのであれば、その理由を理解したうえで適切な距離感をたもつことが大切です。
3つに分かれるブランド好き男性のタイプ
ステイタスタイプ
事業で成功している起業家、大御所の有名人、ハリウッドセレブなど、社会的に成功した証をハイブランドであらわすステイタスタイプ。
豪邸にレクサスがとまっていたり、高級腕時計をたくさん持っていたり、世界の名画をコレクションしていたりするお金持ちです。
成金趣味タイプ
宝くじで一括千金を当てた人、ユーチューバーで収入が増えた人、ネットワークビジネスで稼いだ人など、もともと貧乏で急激にお金が増えた人にみられる成金趣味タイプ。
もともと劣等感をもっていた「お金」に対して自由になったことで、その反動から高価なブランド品に散財します。急に金回りがよくなった証にハイブランドを求めるので、ステイタスタイプと比較すると少しお金の使い方が下品で長く続かないのが特徴です。
イケイケの若者、インスタ映えを狙うオラオラ系の男性、自撮りと自分が好きなナルシストの男性によくみられます。
理想の仮面タイプ
自分に自信がない人、メンヘラで精神的に弱い人、考え方が幼い人、本当はお金がない人など、もともとの自分に自信がなく他人の目を気にして自分を大きく見せがちな人にみられる理想の仮面タイプ。
自分の価値や魅力を高くみせるために誰もが認めるブランド品を身につけるので、精神的にはあまり健康ではありません。現実と理想とのギャップが大きいことに挫折をし、努力ではなくブランド品で穴埋めをする怠けものです。
たいてい女性の悩みのタネになるのは、この理想の仮面タイプです。
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コンプレックスをブランドでごまかす人たち
億万長者の社長が「そのクルマはフェラーリ、この時計はフランクミュラーで3000万円、バーキンは全部でざっと1億円くらい。」と、よくバラエティ番組で豪邸を案内しながら自慢しています。
こういった人たちは成り上がりで、一代で富を築いた素晴らしい成功者がほとんどです。しかし、裏を返せば過去にお金で苦労し、耐えがたい幼少期を過ごしているかもしれません。
一方で社会的に成功しているのに必要最低限のことにしかお金を使わない、派手なブランド物を好まない人もいます。
では、この豊臣秀吉と徳川家康のような違いはなんでしょうか。それは「育ち」と「自信」です。
裕福な家庭で十分な教育を受けて育った人はどんな自分であれ受け入れることができるので、自信と誇りを持っています。
ゆえに心に余裕があります。
しかし、なにかと不自由な家庭で育った人は無意識のうちに自分自身に劣等感をいだいているので、そのコンプレックスを隠すことで安心を手に入れるんです。
ゆえに本当の自分が嫌いで見て見ぬ振りをしています。もちろん自信がなく心にも余裕がありません。
自宅に高級車やブランド品がたくさんあるような成金と呼ばれる成功者は、もしかしたらどこかでおびえながら生きているのかもしれません。本当の自分がバレないように、貧乏だったころに戻らないようにと、つねに必死で等身大の自分を隠しているのでしょう。
全身グッチやハイブランドばかりのYouTuber、レクサスやシュプリームを買い占めるミュージシャン。きっと、この人たちも心の寂しさや満たされない想いをブランド品にゆだねて、自分をごまかしているのでしょう。
こう考えると、内面にあるコンプレックスを隠すためにブランド品で身を固める理由がわかります。
理想の成功体験をつくる弊害
ではあなたの彼氏はどうでしょうか。普段の行動から推測してみてください。
- 自分に自信があるか
- 心に余裕があるか
- 自分を大きく見せるクセがないか
- 現在の職業や年収に満足しているか
- 浮気以外の隠しごとを感じるか
- 家族との関係は良好か
- 精神的に安定しているか
- 過去にトラウマを抱えていないか
シャネル、グッチ、ヴィトン、ブルガリ、アルマーニといったインポートブランドはブランドとしての価値を誰もが認め、その対価として高い価格設定がなされています。
ということは、こういったハイブランドを身につけることで、「自分はすごい人間である、自分自身には価値がある、高価なブランド品が買えるほどお金がある、だから社会的に成功している。」といった成功体験をつくりあげることができます。
もともと他人から良く見られたいという願望が強い人ほど、こういった心理がはたらきます。そして、他人から良く見られたいということは他人の目が気になるということ、他人の目が気になるということは自分に自信がないということです。
これは承認欲求や自己顕示欲にもつながります。高級ブランドのロゴが写り込んだ写真をインスタやLINEに投稿するのは、自己顕示欲と承認欲求を満たしながらいいねをもらうためです。そのいいねの数が自信へとつながり、ニセモノの自分はどんどん肥大してくわけです。
こうやってブランド品のおかげで手に入れた擬似の成功体験。ブランド物にハマる人は本当の自分に目をそむけ、理想の自分をつくりあげることに夢中です。
このときの心理状況は地に足がついていないフワフワした状態で、とても危険。また、人として成長することなく現実と理想の差だけが広がるので、これは本人にとってマイナスでしかありません。
他人から受けた指摘や自分の失敗も、「俺はこんなにすごい人間なのに、何もわかっていない」と素直に受け入れることができません。きっと、彼女であるあなたの意見も言いわけや強制的に筋をとおすことで解決しようとするでしょう。
恋愛を妨げるゆがんだ価値観
価値観はよほどのことがない限り変わりません。よほどのこととは、自分を高尚に魅せるブランド物だらけのやりかたで大きな失敗をしたときです。
例えば、お金が尽きてしまってブランド品を手放したら自分にはなにも残っていなかった、理想の自分をつくるのに疲れて心を病んでしまった、いつも隠してきたコンプレックスと向き合うきっかけができた、など。
もし彼氏が仕事で成功していて多くのブランド物を買えるだけの経済的余裕があるのなら、寛大な心で見てもいいでしょう。
しかし、お金があるわけでもないのに見栄のためにブランド物を買い続けるようであれば、本来はセラピーに通いゆがんだ価値観に耳を傾けるべきです。
こういった不安定な価値観はネガティブな影響をまわりに与えます。
ブランド物が大好きな男との恋愛に疲れてしまったのなら、無理することはありません。もしもあなたに自分の価値観を強要してくるのであれば、それはすぐに別れるべきです。コンプレックスは自尊心の低さでもあり、精神的に弱っている状態は依存心を強めてしまうからです。
見栄を張るのは貧乏と知られたくないから
出会ったときは「この人お金持ちなのかな」と思ったかもしれません。もしそうならブランド好き男の狙いどおりです。
というのも、お金があるように見せるために計算してブランド品を身につけている、裏を返せば実際にはお金があまりないからです。
もしかすると、その男が持っているヴィトンのバッグやシャネルのサングラスはメルカリで買った中古品かもしれません。あるいは中国のスペシャルコピーかもしれません。
「ちょっと彼氏のブランド好きが度が過ぎていて理解できない」「けれど、ブランド物が買えるくらいお金があるようだから、まだ少しマシかな」と思っていたら要注意です。
実際にはお金のない自分を隠すために安いアイテムを買って高く見せているだけかもしれません。
ゴールドカードに騙されるな
やたらとゴールドカードを持ち歩く男性も実際には金欠状態かもしれません。
というのも、いまはゴールドカードなど普通の年収で簡単に作れるからです。しかし、一般的なクレジットカードよりもゴールドカードで支払いをするほうが、なぜかお金持ちに見えてすごい印象を抱くんです。
その心理をうまく利用しています。
もし相手がプラチナカードを持っていたら、それは本当のお金持ちと思ってもいいでしょう。プラチナカードは一定以上の金額を使わないと持つことができませんので、それだけの財力が認められた証だからです。
そう、クレジットカードの色だけでこんなにも相手のことがわかります。
- 一般的なカードを使う男性→ 堅実的で見栄を張りたいとは思わない
- ゴールドカードにこだわる男性→ 実際にはお金がないが見栄を張りたい
- プラチナカードを所有する男性→ 実際にお金があり見栄も張りたい
根底にある心理と原因を理解する
そんなブランド好きな彼氏との恋愛を続けていく気持ちがあるのであれば、それは間違いではありません。
身にまとった鎧(よろい)のようなブランド品をすべて取り払って、彼氏の心の問題に真っ正面から向き合う覚悟があるのなら、この問題はいつか解決するでしょう。
極端に傾いた価値観を軌道修正するためには、その原因をさぐることです。
自分を偉大に見せたい傾向があるなら、いまよりも地位のある職業へと転職すること。すると、自分に自信が持てるようになり、ありのままで生きていくきっかけができます。
精神的な弱さやメンヘラな部分が原因なら、その根底にある問題を受け入れてあげます。
例えば、過去の家庭環境や学生生活での出来事などに耳を傾けて理解してあげること。精神的な自立と自己肯定感を高めるために専門的なカウンセリングや服薬が効果的なケースもあります。
心の闇が根底にあるタイプは、その闇を晴らしてあげることで価値観や人生観は現実味を増していくんです。その過程で徐々にブランド物への執着が消えていき、あなたも彼氏との価値観の違いで悩むことも少なくなるでしょう。
「カッコよく見られたい」のウラに隠れた病気
わたしが昔付き合っていた彼氏の話をします。
元カレはいわゆるホスト系で髪の毛はメッシュの金髪、いつも30分くらいセットに時間をかけていました。そして彼がヴィジュアル系にハマってからはファンデーションやアイシャドーのメイクにもこだわるようになりました。
今思えば、彼の行動すべてが他人の目を気にしていたのだと思います。
なにかと瞬時にモデルのような仕草をするところ、旅行中も新幹線のトイレに何度も行きメイク直しをするところ、外出中でも定期的にヘアスプレーをかけるところ、ファッションはセンスというより派手なデザインを好んでいたところ。
元カレが好んでいたブランドは、ルイヴィトンのマルチカラーの財布やベルト、サングラスはシャネル、ジャケットはアルマーニ、ブレスレットはカルティエなど、当時のホストが好んでいたようなハイブランドばかりでした。
たまに全身グッチの服装でコーディネートするなど、今思うとだいぶ痛い彼でした。
もちろん服はすべてブランド物にこだわることに徹底していて、ブランド物の服やアクセサリーばかり買う男として有名でした。
わたしは正直一緒に歩くことが恥ずかしかったのですが、若かったということもあり深くは気にしていませんでした。
しかし、別れてから数年が経ち風のうわさで聞いたのは、元カレは大人の発達障害であるアスペルガー症候群(ASD)の疑いがあったということ。
一般的にブランド好きといってもその範囲は広く、特定のブランドをコレクションのように集める人、オシャレのワンポイントにハイブランドを身につける人、ブランド品で自分の価値を高める人、理想の自分をブランド品で構築する人などさまざまなです。
もちろん、それには多くの理由があり一言では語れません。ただ単にブランド物が好きということもありますし、心に劣等感があったり人の目を気にしすぎる性格なのかもしれません。
しかし、過度にブランド品に執着している、その事実を自分で把握できずに周りの空気が読めない、そのことで周りが困惑していても本人は気づかないなどの状態であれば、精神障害のような病気の疑いも否定できないのかもしれません。
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